今年の公演は前日に大垣市の催事と重なり、設営時間やリハーサル時間がいつもよりも少なくスタッフ皆さんとても心配されてみえましたが、保護者の皆さんが協力してくださり、運搬、舞台設営を短時間に圧縮することができました。心より感謝申し上げます。
会場設営の様子
スタッフさんによるとイベントやお祭りの日と重なったり、いつもお世話になっている記者さんが移動されて新聞広報ができず動員も心配されていましたが、フタを開けてみると立ち見が出るほどの大盛況でした!!(大垣市長さんやリトミックGifuミュージカル卒業生も多数観に来てくれたそうです。)
お忙しい中、お越しくださったり、応援してくださった皆様、心より感謝申し上げます!!
電子オルガン演奏を担当させて頂いた音楽面では、歌曲やダンス曲のテンポや歌詞の割り付けを担当スタッフの皆さんと事前に入念に打ち合わせ、より今の感覚にマッチするような表現になるよう調整しました。
また、テレビやラジオのチャンネルを切り替えるかのように、リアルタイムで様々な音楽ジャンルのスタイルやサウンドを演奏したり、自在にミックスできる現代の電子オルガンや電子楽器の利点や特性を活かしつつ、新しい試みにも色々挑戦しました。以下、長文になりますがご興味のある方は、ご一読頂ければ幸いです。
この物語では、宇宙海賊が乗る宇宙船が登場します。
この宇宙船が、墜落して大爆発し、空の工場一体が大炎上してしまうというシーンがあるのですが、宇宙船の船内の美術セットはあるものの、テレビや映画のように宇宙船の動向や光景全体を俯瞰(ふかん)するような大道具セットを組むことは難しいので、音と音楽で墜落する光景をフォローする必要があります。
台本では、「ヒューーーーーーーーン ドッカーン」というような効果音挿入の指定があるのですが、効果音と照明だけだと映像が伴わない分、チープになってしまうという懸念があり、BGM曲を作曲しました。「叫び〜慟哭のダブステップ〜」と名付けましたが、激しいグロウルベースを基調とした破壊的で強烈な「ダブステップ」というジャンルの音楽(クラブミュージックの一種)とオーケストラの音を融合させた音楽です。
最初に音楽を提出し、演技や照明を当てはめて頂きました。
昨年、ヒットし話題となった映画「君の名は」では、音楽に映像を当てはめるミュージックビデオのような手法が使われたそうですが、前述の宇宙船墜落シーンも同様な形(音楽に演技や照明を合わせる)で進めました。ドラマティックなシーンになったと思います。
他にはこれまで以上に音響にも工夫をしました。
昨年の学校の音楽教育に携わってみえる先生方向けの講演会でもお話しさせて頂いたのですが、今の時代に合わせ、音楽の三大要素「メロディ・リズム・ハーモニー」にもう一つの要素を加え、四大要素とするなら僕は、加える要素を「音色・音響(音響デザイン)」だと考えます。こうした視点から音色だけでなく音響というものにも気を配りながら音楽作りを進めました。
(音色・音響にはテクノロジーの進化が深く関わると考えます→関連動画:朝倉大介さんスタジオ訪問21分2秒あたり(シンセをテクノロジーの進化に置き換えることで様々な楽器や音楽界全体にも当てはまると思います。))
具体的にはアープ社製のシンセサイザーの音をサンプリング(録音採集)し、異なる惑星の住人のテレパシーやそれに気づく効果音を作りました。また、終盤に虹がかかるシーンがあるのですが、古来より天をかける龍、天と地の架け橋、神聖さ、多様性というイメージや見ると縁起が良いとされている「虹」を非常に深いリバーブやディレイ(余韻をつけるエフェクト)をかけ、ぼんやりとしたサウンドを作り、会場全体が虹の七色の光に包まれるような世界観を音で表現しようと試みました。
音色の選択についても、ケルト民謡のソプラノの歌声の音を使用し、目に見えない天の女神が心に語りかけるようなイメージを出したり、レスポールギターの音にディストーション(歪ませるエフェクト)をかけ、コンプ(迫力を出すエフェクト)をかけたドラムでハードロック風な音を作り宇宙海賊の「やんちゃ」な感じ演出したりと、自分なりに意味を持った選択をするよう心がけました。
以上のことは、これまで少しずつ自分なりに研究してきたことの延長にあり、主観的な部分で、「こうでなければならない!!」といった強いコダワリはないですし、観てくださった方それぞれの感性で自由に感じて頂ければ嬉しいです。
最後に、1年間この公演のために頑張った子ども達、本当にお疲れ様でした。そして理事長の出崎恭子先生をはじめ、NPO法人リトミックGifuスタッフや会館スタッフの皆様、保護者の皆様には大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。
*肖像権保護のため、子ども達の顔はエフェクト処理してあります。
譜めくりやキッカケ出しをして下さった
リトミックGifuスタッフの桑原まゆこ先生(左)
と福冨綾子先生(右)。
福冨先生のご主人さまは、銘菓:栗粉餅で有名な
「天狗堂」(岐阜市内)を経営されてみえます。
添加物一切不使用なので日持ちがしないそうですが
とても美味しいと評判なので僕も一度、頂いてみたいと思っています!!!
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