映画「蜜蜂と遠雷」を見てきました。
国際ピアノコンクールに挑戦する若きピアニストたちの物語(元々は
小説で映画化されたもの)でした。クラシックピアニストというと一途に音楽に人生をかけるストイックな芸術家のイメージがありますが、この映画もそんなクラシックピアニストの世界や葛藤が耽美的な感じで描かれていました。
一般的にクラシックの演奏は、アレンジを加えたりせず楽譜から作曲家の意図を読み取り音にする厳格さが求められます。
個人的に上記動画のシーンですが月の光を浴びながら、通常一人で演奏するピアノ曲のドビュッシー作曲「月の光」を男女二人寄り添い連弾で演奏していて、だんだん高揚し、オリジナルのモチーフが浮かび即興でジャズ風になり、途中でショパンの革命エチュード風のパッセージをかえしベートーベンの「月光」になるアレンジ演奏シーン、
ピアノコンクール予選用に書き下ろされた現代曲課題曲演奏で各人が閃きを音にしたり創意工夫を凝らしたオリジナルのカデンツア(演奏者が即興で自由に作曲しテクニックや個性を発揮する部分)を演奏するというシーンの演出が「クラシックの映画なのにそう来るのか⁈」と意表をついていて面白かったです。
映画を鑑賞した後は、とあるピアノ工房へ。所狭しと置かれたピアノに圧倒されつつ、職人さんの仕事を拝見させて頂きました。
子どもの頃、浜松のヤマハグランドピアノ工場やエレクトーン&管楽器工場を見学したことを思い出しつつ、調整中のピアノも試弾させて頂きました。
最近、ショパンのエチュードをレッスンで見て欲しいと楽譜を持ってこられる方もみえるので自分もショパンのエチュードやソナタを譜読みしています。上記写真の楽譜はショパンのピアノソナタ3番4楽章。