2024年10月7日月曜日

音響デザイナー

 

検索しているうちにヒットした本の一つ。

遅延が起こるオーケストラピットの音を
舞台(ステージ)の演者へモニタリングする方法、
音量の小さなスピネット型のチェンバロのマイクや
スピーカーの設置方法
など
詳細な記述がされている本でした。



クラシック音楽の演奏は、前提条件が基本マイクを使用しない「生歌」「生歌」が常識というか通例。
近年、合唱や声楽など電子オルガンで歌の伴奏させて頂くことも多く、特に響きのない屋外演奏であったり、クラシック声楽曲(オペラ曲を含む)の場合、音響をどうするかが課題になってきます。

この問題については結構デリケートな問題で色々気になって海外の状況などネットで少し調べてみました。
結構色々な記述が出てきました。

結論、室内で行うオペラでも現代ではキャパ(収容人数)や演出によっては見えないようにマイクやスピーカーを設置して音響の補正を行うのが常識なのだそう。


この「見えないようにマイクやスピーカーを設置」というのがミソのようで、それを知らず「素晴らしい生声」とか「やっぱり生歌に限る!」といった感想を持つオーディエンス(聴衆、観客)もいるそうです。

音響をデザインするスタッフさんは、あえてマイクやスピーカーによって音響補正していることを悟られないように見えないように、気づかれないようにしているので、この感想は大成功といえるかもしれませんね。

プログラムにも音響スタッフとして名前が記載されないこともあったのだとか、、、。

問題なのは舞台を作る側(スタッフ、演者)がこの事実(時と場合によってはクラシックでもマイクを使用している事例もあること)を知らずに公演を行うと「クラシックなんだからマイクなんてもってのほか!!」という意見やそれに近い価値観と「マイク入れないと聞こえないよ」という相反する意見が現場でバトルすることになります(涙)。

これまで自分も板挟みになりそうな時がありました。
自分はというと、主張せず当たらず触らずという感じの対応だったと思います。(汗)
触らぬ神に祟リなし的な。(腫れ物に触る?)
時間の限られた現場で説明する時間もないことが多いので。

多くの場合は事前に今回はどうするか確認作業して進めています。

個人的には、日本のクラシック音楽界でも、この問題について、もっと公に議論されガイドラインや目安(こういう時はマイクや音響が必要、逆に必要なしの線引き)のようなものができると良いなと思いました。

ちなみによく動画やテレビでマイクで歌唱する声楽、クラシックの歌唱はクロスオーバーと言ったり、企画ものと言ってクラシックとは区別する考え方もあるそうです。

そして何よりも(クラシック音楽の)普及振興といった点を考え、伝統の保守と時代の変化のバランスをどう取るのかということを考えることが大切なのかもしれませんね。

また、音響デザイナーという仕事がクラシック分野でもっと認知されてほしいと思います。

コアなクラシックファンの方の中でも絶対に生音に拘りたい方の場合もみえると思いますが、チラシに音響デザインの表記されるかの有無によって、その公演を観に行くかどうか取捨選択ができ、不毛な評論はなくなるのではないでしょうか?

ネットでヒットした関連ページのリンクを貼っておきます。ご興味のある方はぜひご覧ください!!



















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