2014年2月11日火曜日

名古屋ボストン美術館へ~北斎展~


名古屋ボストン美術館で開催されている葛飾北斎展に行ってきました。代表作である富嶽三十六景の旋風快晴や神奈川沖浪裏はもちろん絵師として初期の作品から最晩年の作品まで多数の作品が展示してありました。興味深かったのは、師匠の画風や技術、西洋の技法などを採り入れ町絵師として生涯創作活動に情熱を持ち続け最後には「画狂老人卍」という画号で活動していたという点です。よく芸術関係の仕事の評価としてオリジナリティという話題になりますが、例えばクライアントが今回は「~風に」とか「AとBを足して二で割った感じ」という要望のオーダーがあれば、まずはその要望に答えようとすることがプロとして対価報酬を頂くことだと僕は考えています。現代は、著作権などの問題で既製楽曲を使用したくても高額な著作権料を支払わなければ使用できない場合があり「~のような感じの曲をお願いしたい。」という発注も少なからずあります。ここで、そこでアーティストとしてのプライドが許さないから二番煎じのモノマネ楽曲は作りたくないという発想では仕事として成立しないわけです。例えば料理の世界でも和風スパゲティとかスペイン風オムレツ、カルボナーラ風うどんとかありますね。そして一口に和風スパゲティといっても「タラコスパ」もあれば「ダシしょうゆ味キノコスパゲティ」など色々ありますし、それが美味しいものか独創的かどうかは料理する人の技術、センスにもよるし別問題なのですね。予算、製作期間、手間を考慮しクライアントの要望に応えつつ、どこかでオリジナリティも出してという落としどころを考え曲作りをしていく。そしていつかバックストーリーや知名度がなくても「作曲者は誰かわからないけどこの曲いい曲だね!」と楽曲そのものだけで感動させたり惹き付けられる魅力ある作品を作れるようになりたいものですね。
葛飾北斎について

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